稲沢市の小学校、中学校の2学期の始業式は9月1日。
夏休みは、残り約10日となりました。
子どもの頃を思い返すと、夏休みは開始前後の1週間が一番ウキウキしていて、8月に入るとなんとなく寂しさを覚え、お盆を過ぎると、もはや憂鬱に・・・。
そして残り1週間を切る頃には希望を失い、最後の1日は絶望に浸る暇なんかなく、宿題が終わっていないことに大慌てでした。
そんな私が大人になって塾で働くようになり、教育に携わる中で学んだ「夏休みの勉強」について語ります。
夏休み残り10日間、ここまでの学習の取り組みが充分な人も、そうでない人にも言えるのは、勉強で大切なことの一つに「できなかったことを、できるようにする」ことが挙げられます。
その場合は主に「復習」がメインになると思います。
では、何を目安にして復習したらよいでしょうか。
私がおススメするのは、過去に行ったテストを、もう一度取り組んでみることです。
学校や塾のテスト、受験した模試に再チャレンジするのです。
一番分かりやすい目安としては、1学期に行われたテストでしょうか。
もちろん、新しいテキスト、新しい問題にチャレンジすることも良い方法なのですが、過去の自分と今の実力を比較し、「できなかったことができるようになる」という観点で勉強に向き合うと、以前取り組んだテストに、時間を置いて解き直すことはとても有効です。
「以前、解けなかった問題が、今なら解ける」という状態であれば、成長を実感することができるでしょう。
「以前解けなった問題が、今でも解けない」という場合は、そこが弱点であり、現状の課題です。
「以前解けたのに、今、解いてみたら解けない」という場合は、忘れてしまった場合や、定着していない内容であるとも言えます。しかし、一度身についた内容であれば、復習すればすぐに思い出せることが多いはず。
そのようにして取り組み、自分の成長度合いを確認し、そして今後の課題について把握することで、これから何に取り組み、何を重点的に取り組んだ方がよいかが明確になります。
つまり、こうして学習をコントロールする力を身につけることが大切です。
成長の目安は、過去の自分です。
以前できなかったことをできるようにする行動。
これは大人になっても通ずるスキルです。
こういった思考が勉強を通じて身についていくのは、とても良い成長機会です。
特に学校の授業が進まない長期休暇は、その取り組みがとても有効。
あれもこれもと欲張らずに、できることから。
過去に受けたテストも、その中で見つかった弱点も課題も、未来に飛躍するため、成長するための指針だったと思えばすべて辻褄が合い、意味があるものだったと捉えることができるはずです。
私がそれに気づいたのは、大人になってから、教育を生業にしてからです。
もっとそのことに早く気づいていれば、私はもっと賢い大人になっていたことでしょう。
そんな後悔を子どもたちにさせないよう指導していくことが、今の私の責任です。
その責任を全うすることができれば、大切な夏休みを最後までサボり貫いた私の過去の後悔が、少しは報われるような気がします。
夏休み残りあと10日、悔いのない夏休みを!
サイタコーディネーション・メルマガ「サイタ通信」より