学研CAIスクール稲沢駅西校には、いろいろな生徒が通っています。
学年トップを狙う生徒もいれば、何とかテストで平均点を確保したい生徒、学習習慣を身につけたい子、皆さん個々の事情はさまざまです。
しかし、生徒たちが共通して口を揃えることがあります。
それは「勉強が好きではない」ということです。
どんなに成績が良い生徒でも勉強は好きか嫌いかと聞かれると、たいていは「キライ」と即答します。
勉強よりも遊んでいたい、学校の宿題が多いのはイヤ、家でゴロゴロしたり、友達と遊んでいたい、好きなことに時間を使いたい、など、いろいろなネガティブの声を聴いてきました。
一宮高校に合格し、名古屋大学に進学した学生講師ですら「勉強は嫌いでした」と答えているくらいです。
つまり「進学校に通う高校生も、難関大学に合格する子も、多くの人は勉強が嫌いで、勉強に対していつもやる気に充ちていたわけではない」ということです。
そして、一方で生徒からこんな声も聴きます。
それは「勉強をしようと思っても、ついつい遊んでしまうことがストレス」ということです。
どういうことでしょうか。
当塾に通っていた男の子のお母さんが話してくださったことを紹介します。
「うちの子、塾行く前は、『今日は勉強をしたくない。家でゆっくりしていたい』と、学研に行くのを嫌がり、渋々学研に行くときもありましたが、帰宅するといつもニコニコしていました。学研に行くときは文句を言っても、家に帰って文句を言ったことは一度もなく、『学研楽しかった』といつも話していました」
その男の子は小学5年生から中学3年生まで5年間通塾し、入試では無事、第1志望の西春高校に合格しました。
もし、この生徒が「今日は塾に行きたくない」、「勉強したくない」と言って、塾を休み、勉強もせず、家でゲームをしたとしたら、その生徒の気持ちは充たされたのでしょうか。
ゲームをしたそのときは、勉強を避けてやらなければいけないことから逃れ、やるべきことから解放されたかもしれませんが、ゲームが終わった瞬間から自己嫌悪のストレスに陥ることになりかねません。
また、ゲームをしているときですら、勉強のことが頭の片隅にあり、望んでゲームをしているのにもかかわらず、心から楽しむことができないかもしれません。
多くの子どもたちは、「勉強はやらなければいけないものだ」と自覚しています。
そしてもっと自分の成績を上げたいという意欲もあります。
令和の子どもたちは、私たち大人が思っているより、ずっと真面目です。
それなのに、行動に移せなかったり、後回しにしてしまうのはよくある話で、子どもたち自身もストレスを感じています。
そんなときの打開策は、まずは5分机に向かってみることです。
教科書を1ページ読んでみる。
問題を1問解いてみる。
ハードルを下げ、そこからスタートします。
「今日は勉強したくない」という葛藤は、勉強に取り掛かるときが大変なだけであり、「始めてみると案外スムーズにイケた」というのはよくあることで、まずは最初の行動が重要です。
やる気に頼る勉強はムラが生じます。
そうではなく、面倒に感じても、「面倒だけど取り組む」という行動。
そのためにも、勉強を習慣化することが必要です。
歯を磨くのと同じ感覚で「勉強して当たり前」「勉強しないと気持ち悪い」と思える勉強の習慣を子どもたちが身につけること。
それが、当塾の目標の一つでもあります。
(「サイタ・メンバーズ通信」掲載コラム)