こんにちは! 自己肯定感カウンセラー・メンタルトレーナーの藤川裕子です。
前回は「自己肯定感を支える6つの感」についてお話ししましたが、お読みいただけましたか?
自己肯定感とは、「生きるエネルギー」です。
つまり、 自分のことを“かけがえのない存在”として認める気持ち。 そして、自分がどんな状態でも“価値ある存在”だと受け入れる感覚。
これがあるからこそ、人は困難を乗り越え、 夢や目標に向かって前向きに努力し続けることができます。
■ 前回のポイントおさらい
・自己肯定感は揺れ動くものである ・無理に高めようとせず、“自然に育つもの”と捉える ・何歳からでも育てられる(後天的に高められる) ・そのためには“日々の小さな積み重ね”が重要
■ 今回のテーマ:「自尊感情=自分には価値があると思える感覚」
「自己肯定感」を構成する6つの感覚のうち、 今回はその土台とも言える【自尊感情】について深掘りしていきます。
【自尊感情】とは、 「自分は生きているだけで価値がある」と思える感覚のことです。
この感覚があると、自分に対して「OK」を出すことができ、 物事を前向きに受け止めることができるようになります。
「私って、いい感じ!」「私、頑張ってるよね」 そんな風に自分に対してやさしい眼差しを向けられる状態です。
■ 驚きのデータ:日本の若者は「自分に満足していない」?
内閣府が行った調査によると、 13〜29歳の日本の若者で「自分に満足している」と答えた人は、わずか7.5%。
なんと、12人に1人しか“自分にOK”を出せていないという衝撃の結果でした。
この数字は調査国の中でも最下位。 日本社会全体に、自尊感情が育ちにくい土壌があると言えるでしょう。
その背景には、 ・他人との比較 ・失敗に対する過剰な反応 ・SNSでの“見せたい自分”とのギャップ などが関係しています。
「いいね」や「評価」に過剰に反応してしまう… それは、満たされない“承認欲求”の表れかもしれません。
■ 自尊感情が下がるとどうなる?
・自分に自信がなくなる ・他人と比べて落ち込む ・過度に評価されたいと思ってしまう ・「どうせ自分なんて…」と無力感を感じる
そして、 「自分の存在価値がわからない」という状態に陥ると、 他人の評価に振り回されやすくなってしまいます。
では、どうしたら“自分に価値がある”と感じられるようになるのでしょうか?
■ 自尊感情を高める2つの方法
【1】誰かの役に立つ経験をする →「ありがとう」を受け取る経験は、自己価値を実感する最高の方法です。
例: ・家族の手伝い ・学校での小さなサポート ・友達にやさしく声をかける
「あなたがいて助かった」「ありがとう」と言われるだけで、 子どもの自尊感情はぐっと高まります。
【2】小さな成功体験を積み重ねる →「やれた」「できた」と感じる経験が、自分を信じる力に変わります。
例: ・昨日より少し早く起きられた ・音読をスムーズにできた ・テスト勉強を10分多くできた!
このような「小さなこと」こそが、大きな自信の種になります。
■ 今日からできる!3つの実践習慣
① スリー・グッド・シングス 「今日よかったこと」を寝る前に3つ書き出すだけ。 → 脳が“良いこと探し”をするようになり、前向きな思考が育ちます。
② ポジティブな声かけを鏡に向かって 鏡を見ながら、自分に笑顔で声をかけてみましょう!
「ツイてる!」「いい感じ!」「今日もよくがんばったね」 ポジティブな言葉は脳にダイレクトに届き、 前向きな気持ちを育ててくれます。
③ 傾聴・承認・質問のバランスを意識する お子さんとの会話では、 【傾聴9:承認3:質問1】を目安にしてみてください。
ついアドバイスをしたくなっても、 まずは“しっかり聴く”ことで、 子どもは「受け入れてもらえた」と感じられます。
それが、自尊感情の土台になるのです。
■ もし、話せる相手がいないときは?
「今は、誰にも相談できない…」 「周りに話せる人がいない…」
そんなときでも、大丈夫です。
“あなたの一番の親友はあなた自身”です。
ノートに自分の気持ちを書き出してみましょう。
「今、私は何を感じているのか?」
それに気づくだけでも、心は軽くなります。
そして書き出した自分の感情に「そうだよね」「そんな気持ちもあるよね」と、やさしく寄り添ってみてくださいね。
■ まとめ:自分の価値に気づくところからすべてが始まる
・自尊感情とは「自分には価値がある」と思える力 ・承認欲求ではなく“自己承認”が土台になる ・今日からできる習慣が、心の安定と自信を育てる
次回は 【自己受容感=ありのままの自分を認める力】について、 家庭でできる声かけや行動を交えてお伝えします。
「完璧じゃなくてもいいんだよ」 そんな風に自分を受け入れられる感覚を、 一緒に育てていきましょう♪
最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回、お会いできるのを楽しみにしています!
藤川裕子(自己肯定感カウンセラー/メンタルトレーナー)